To-Beまで、どう進む? 考えてみたら想像以上に難しかった

業務改革では、現在の業務の姿を「As-Is(アズイズ)」、これから目指す業務の姿を「To-Be(トゥービー)」と呼ぶことがあります。

私も業務改革を進める中で、関係者とTo-Beを検討していました。その中で、同じ「To-Be」について話していても、人によってどの時点の姿を思い描いているのかが違うと分かったことがあります。

私が考えていたのは、業務フローだけでなく、システムやデータの改革も含めた最終形。一方、ある人が考えていたのは、そこへ至る前の、比較的近い将来の姿でした。

同じ「To-Be」なのに、見ている未来の地点が違う。

では、最終形と、近い将来の姿。To-Beとして考えるなら、どちらが正解なのでしょうか?

まず、最終To-Beを描く

最終形と、近い将来の姿。

この冒頭の問いに対して、私はまず最終To-Beを描いておきたいと考えていました。

近い将来の姿だけをTo-Beとして置くと、その先にどこを目指すのかがブレる可能性があると考えたからです。

目の前で実現できそうな姿から考えていくのではなく、まず「どんな最終形を目指すのか」を考える。そのうえで、そこへどう近づいていくのか。

最初に目的地を決めて、そこまでの進み方を考えるようなイメージです。

でも、近い将来の姿も必要になる

一方で、私とは別の人が考えていたように、近い将来の姿を考えることにも意味があると感じました。

現場にとって重要なのは、最終的にどうなるかだけではありません。「具体的に何から良くなるのか」も重要です。

仕事である以上、最終形を実現するまで何も変えないわけにもいかない。そこに至るまでにも小さな成果を出し、現場にも少しずつ変化を実感してもらう必要があると考えていました。

そう考えると、どちらか一方だけをTo-Beとすればいいわけではないと感じました。最終To-Beを描きながら、近い将来にどんな姿を目指すのかも考える必要がありました。

最終To-Beまでの変化を考えると、3つの難しさが見えてきた

最終To-Beを描きながら、近い将来の姿も考える。では、実際にどう進めていくのか。

改革を進めている間も、日々の業務を止めるわけにはいきませんでした。そうした中で、最終To-Beへ向けた進め方を考えていくと、主に3つの難しさが見えてきました。

① どのタイミングで、何回変えるのか
② 業務フローを変えると、役割や組織にも影響する
③ 業務フローだけではなく、システムやデータも変える

①は、どのタイミングで、何回変えるのかという難しさです。

私の場合、業務フローをいつ変えるのかを考えるうえで、システムがいつ完成するのかも関係していました。

システムの完成前に業務フローを変えれば、現場の業務を早く変えられます。ただ、システムが完成したときには、それに合わせてもう一度変える可能性があります。

かといって、変更回数を減らすためにシステムの完成まで待てば、現場の業務を変えるのはその分遅くなります。

何度も業務フローを変えれば、現場はそのたびに対応しなければなりません。新しいやり方がようやく定着したところで、また変えることになるかもしれません。さらに、最終To-Beへ向かう過程では、一時的に現状より負担が大きくなる可能性もありました。

②は、業務フローを変えると、役割や組織にも影響することです。

実際に業務フローを見直していくと、「誰がその業務を担うのか」という役割分担や、組織のあり方まで関係してきました。

役割や組織だけを先に変えてしまえば、それまで誰かが担っていた仕事を誰が担うのかという問題も出てきます。そのため、業務フローと役割・組織を、どのタイミングで変えていくのかも考える必要がありました。

③は、業務フローを変えるには、システムやデータも変える必要があったことです。

新しい業務フローを考えても、それを支えるシステムやデータが今のままでは、実現できないことがあります。業務の進め方を変えるなら、それに合わせてシステムをどう変えるのか、必要なデータをどう持つのかも考える必要がありました。

さらに、必要なデータを整理したり、システムをトライアルしたりと、それぞれを変えていくための工程も必要でした。

To-Beまで、どう進むかが難しい

さらに難しかったのは、この3つを別々に考えればいいわけではないことでした。

業務フロー、役割や組織、システムやデータは、それぞれが影響し合っていました。その関係を見ながら、何を、どの順番で、どのタイミングで、どこまで変えるのかを考える必要がありました。

最終To-Beという目的地を描くだけなら、話はシンプルです。でも、そこへ向かうまでには、いくつもの選択肢がありました。

実際に検討してみて、何をどう組み合わせて進めるのかを考えることが、想像していた以上に難しいと感じました。

最終To-Beまで、どんな道筋で進んでいくのか。

みなさんなら、どう進めますか?

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